仲介手数料無料とは
タダより高いものは無いとよくいわれます。かならず裏にカラクリがあってなにか後から良からぬことが起こるのではないかといわれるのですが、
実際の不動産仲介の場合の仲介手数料無料についてはお客さまに全くリスクはありません。
ではなぜ無料でやっていけるのか?やはり、仲介手数料無料といっても不動産の仲介業務を行ってどこからも仲介手数料をもらわないと当然会社の運営が成り立ちません。
どこからか仲介手数料をもらわなければいけません。
その答えは不動産売買には売主と買主がいるということです。簡単に言ってしまえば売主と買主のどちらか一方から仲介手数料いただければ表面上もう一方の方は無料でもやっていけるのです。
ただし、この仲介手数料無料は不動産仲介会社によって無料にしてくれる会社と無料にしてくれない会社に分かれます。これまでの不動産仲介の会社は仲介手数料無料という考え方はありませんでした。ですから通常の不動産仲介会社では私たちの会社のように仲介手数料が無料にできる不動産も通常通りお客さまから仲介手数料をいただく体制になっています。
仲介をする会社によって仲介手数料を払わなければならない会社と払わなくてよい会社に別れます。この辺の見極めで数十万〜数百万の仲介手数料が節約できるのです。
ただし、全て物件が仲介手数料無料になるわけではなく、一定の条件をクリアした物件のみ仲介手数料が無料になります。ぜひその仕組みを知って頂き無駄なお金を使わぬよう不動産購入をしていただければと思います。
@仲介手数料無料となる条件:仲介手数料両手の物件
不動産業者に不動産を売りたい又は買いたいという依頼を出すとと、その不動産業者は皆さんの仲介人として不動産売買のお手伝いをしてくれます。売主・買主の仲介については2通りの流れがあります。
@売主と買主の仲介が別々の場合(仲介手数料片手) | A売主と買主の仲介が同じ場合(仲介手数料両手) |
一般的な不動産仲介での仲介手数料片手と両手のイメージ
仲介手数料片手の場合
●仲介手数料片手のイメージ |
@売主が仲介業者A社に売却を依頼 |
A仲介業者A社が不動産業者向けにレインズに情報を登録、一般消費者向けに不動産検索サイトに登録 | B仲介業者B社がレインズにより物件を検索。住宅を探している顧客に情報提供 |
C仲介業者B社が顧客を案内 | D売主・買主間で売買契約締結(仲介業者は2社) |
売主はA仲介業者へ仲介手数料を支払い、買主はB仲介業者に仲介手数料を支払います。(片手の取引) | |
仲介手数料両手の場合
●仲介手数料両手のイメージ | @売主が仲介業者A社に売却を依頼 |
A仲介業者A社が不動産業者向けにレインズに情報を登録、一般消費者向けに不動産検索サイトに登録 | B一般消費者が仲介業者A社が登録した不動産検索サイトで情報を検索。仲介業者A社に連絡。 |
C仲介業者A社が顧客を案内 | D売主・買主間で売買契約締結(仲介業者は1社) |
売主と買主は仲介業者Aに仲介手数料を支払います。(両手の取引) | |
○仲介手数料の両手は問題ではないのか?
仲介手数料は3%+6万円以下なのだから両手で仲介手数料をもらうと6%+12万となるので法律違反ではないのかという質問を受けることがあります。しかし宅地建物取引業法上では売主・買主双方から仲介手数料を受け取ることができるとしています。(条文等をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。)
不動産の売却についてはレインズやアットホームやホームズ等の一般情報機関への登録だけでなく、近隣へのチラシやオープンルーム、物件案内立会、物件調査など業務が数多くあります。一般の方から売却の依頼を受けた場合、それまでにかかる労力から考えても売主から仲介手数料を頂くのは問題ないと考えています。ただし、仲介手数料の金額が一律3%+6万円にするのではなく、業務に応じた仲介手数料体系が必要だとおもいます。
A仲介手数料無料になる条件:売主物件とは
では最終的にどのような場合に仲介手数料が無料になるのかというと、それは仲介手数料が両手になる物件、具体的には売主物件の場合仲介手数料無料となります。売主物件とは主に自社に営業(販売)部門を持たない不動産の開発や建築を専門とする不動産会社や不動産免許を持った工務店・建設会社などが不動産の売主となる物件のことをいいます。一般的に売主物件は下記の形態が多くあります。
@宅地
A新築一戸建て
Bリフォーム済み一戸建て
Cリフォーム済みマンション
売主が不動産業者の場合、仲介に入る不動産会社の事務的な手続きが大幅に削減できるのと、お客様の案内等も物件自体が未入居のため負担なく案内等も出来ます。
○仲介手数料が無料になる場合の流れ(売主物件とは)
@更地を宅地に区分けして宅地として売却 |
A更地を宅地に区分けして新築一戸建ての建売り又は売建て住宅として売却 |
BC中古のマンションや一戸建てを購入してリフォームを入れて売却(リノベーション) |
仲介手数料無料物件はお得か?
まず初期費用である仲介手数料が無料という時点でお得感があります。加えて購入する物件の種類によって以下のメリットがあります。
@Aについては一般の個人では購入ができないような広い土地を不動産業者が購入して宅地や一戸建てという形に加工して分譲してくれる形態です。
金額については土地を以下に安く仕入れ出来るかで販売価格が決まってしまいますので、お得かどうかというところは近隣との価格を比較するしかないと思います。ただし、Aの新築一戸建てについては建物の大枠は決まっており土地と建物をセットで購入できますので、宅地のみで買うよりも自己資金が少なく購入できるメリットがあります。
BCについては不動産業者が安く仕入れた物件をリフォームをかけて売却するケースです。特にマンションのリノベーション案件が物件数としては多いのですが、リフォーム済みの状態で売りに出ていることがほとんどのため、リフォーム費用が必要ないこと、購入してすぐに入居できること、そして売主が不動産業者であることから、売主に対して2年間の瑕疵担保責任がある(売主が一般の方の場合は2カ月)などメリットが通常の物件よりも多いです。ただし、リノベーション案件にも大きな弱点があります。それはリノベーション案件の数がまだまだ少なく、希望するエリアでなかなか出会うことができないということです。もしエリア内で売主物件があれば一度内覧をしてみるのも良いと思います。
最後に
ここまで仲介手数料無料になる条件を説明してきましたが一番大事なこと、それは
依頼する仲介会社が仲介手数料無料のシステムを実施している会社かどうか
ということです。
不動産市場には無料になる物件が多数ありますが、結局それは依頼した仲介の会社が仲介手数料無料の営業スタイルを取っていなければ仲介手数料無料は成立しません。仲介手数料無料はその仲介会社の営業方針やスタイルによって決まってしまいます。あくまでもシステムのみの違いです。
どの不動産仲介会社を選択するかはさまざまな点での比較が必要になると思いますが、金銭面は大きな選択肢の一つになります。是非仲介手数料無料のシステムをご利用いただければと思います。